2001年08月25日

荘川源流


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金曜の夜から岐阜の山へ乗り込んだ。
仕事を定時に切上げ、東海北陸自動車道を荘川ICまで走る。
目的の林道の入り口は鍵の掛かった門で閉ざされていた。
門を開けて林道を走り、入渓地点で車を停め朝まで仮眠をとる。

鍵のおかげで限られた人間しか入れない谷と思っていたが、この山の常連はみんなその鍵の番号を知っているらしい。
朝までにかなりの数の車が林道を走って行った。
その車の音と翌日の釣りが気になってなかなか寝付けなかった。
結局翌日は、かなり寝不足の状態での釣りを強いられる事になった。


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初めての谷と言うのは、その場所に精通した人がいないとなかなか充実したものにならない。

幸い今回はウラケンさんと言うガイドが付いている。
通称、「さすらいの釣り馬鹿」
彼はシーズン終盤になると毎週末、大阪から荘川までやってきて、この谷で釣りをしている。
車に貼られた「さすらいの釣り馬鹿」ステッカーは、ただの飾りではない。


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まさに原生林。
周りの山は植林された形跡など全く無い。

尺クラスの岩魚を途中の淵で何度も見かける。
しかし、この川のイワナは、わずかな足音も聞き逃さない。
ポイントへの接近が許されないのでロングキャストが必要になる。
要するにそれは僕には無理と言う事だ。

案の定、ここぞと言う場所でポイントまでキャストが届かなかったり、フォルスキャストの途中でラインが水面を叩いたりとお粗末この上ない状態。
この川が今までやっていた川とは全然違う事を実感した。


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両岸は切り立った岩盤
熊が出ると言うのも頷ける渓相

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僕たちは大岩を巻き、ロッククライミングまで体験し片道5kmの道のりを歩き、この川の核心部までやってきた。
ここまで8時間はかかっている。
そして、ここでウラケンさんの上げた岩魚は33cmあった。

その後、僕も同じポイントを流してみるが当然のごとく何も出ない。
しかし、ウラケンさんがもう一度流すと、またも30cm近い岩魚が出たりするのだった。

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翌日は別の川へ入った。
ここでは大物には出会えなかったが、たくさんのイワナに出会えた。
僕もこの谷でなんとかボウズは逃れたが、初日があまりに不甲斐なかったので、それからと言うもの釣りに行かない週末は自宅の前でキャスティング練習をしてたりするのだった。
しかし、釣行の2ヵ月後にこのレポートを書いているが、あのころからキャスティングが上達したようには思えない。